歯周病治療
歯周病治療
歯に付着した細菌の塊(プラーク)が原因で引き起こされる病気です。
細菌が出す毒素から身体を守るための生体反応として炎症が起こり、歯ぐきの腫れや出血、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていきます。さらに進行すると歯の動揺が大きくなり抜けてしまいます。
これらの症状はそれぞれ「歯肉炎」、「歯周炎」といい、歯肉炎と歯周炎を合わせて「歯周病」と呼びます。
日本人のほとんどが持っている病気で「国民病」とも言われており、近年では糖尿病や心血管疾患、誤嚥性肺炎、早産などの全身疾患への関連も報告されています。
歯を失う主な原因はむし歯と歯周病です。
若い時はむし歯によって歯を喪失する人が多く、40代を境に歯を失う原因は「歯周病」へと移行していきます。
「歯肉炎」は小さなお子様や若い方によく見られます。
主な症状としては、歯茎の赤み・歯茎の腫れや出血があげられます。自覚症状もなく気が付かないこともあります。
プラークや歯石が歯の表面、歯と歯ぐきの間の「歯周ポケット」と呼ばれるすき間に溜まることで細菌による炎症を引き起こし、48時間以上経過すると「歯肉炎」が始まります。約2~3週間で症状が現れます。
歯周病の中では症状は比較的軽度で、プラークをしっかりと除去しお口の中をケアすることで、およそ1週間程度で元の健康な状態を取り戻すことが可能です。
一方、「歯周炎」は歯肉炎がさらに進行した状態です。
歯肉炎の状態を放っておくと、炎症により歯を支えている骨が溶け、歯が動揺し、最終的に歯が抜けてしまいます。
ご自身の大切な歯を失ってしまう前に正しくケアを行い、お口から全身の健康を守りましょう。
歯周炎は3段階に分類され、それぞれ以下のような症状が現れます。
軽度歯周病
歯茎の赤み、腫れ、出血。
歯茎が下がって冷たいものが染みるようになる。
口臭がする。
中度歯周病
軽度歯周炎の症状に加えて、歯がぐらつく。
歯が浮いたような感じがする。
食べ物が詰まりやすい。
重度歯周病
中等度歯周炎の症状に加えて、
歯茎から膿が出る。
歯の根っこが見えている。
歯が抜ける。
検査・診断を行った上で、現在のお口の中の状況をご説明させていただき、患者様お一人おひとりに合った治療計画を立案いたします。
歯周病の基本的な治療は「徹底した細菌の除去」です。
清潔な口腔状態を保つことが歯周病を治す一番の近道であり、ご自身で行っていただくご自宅でのセルフケアも非常に重要となります。無理なく、楽しく、長く続けていただけるように全力でサポートいたします。
レントゲン撮影、口腔内診査、歯周ポケット診査、口腔内写真撮影 など
プラークコントロール
…染め出しの検査で汚れがつきやすい部分や磨き残しを一緒に見ていただきながら歯磨き指導を行います。
スケーリング及びルートプレーニング
…専門の機械を用いて、歯垢や歯石を徹底的に除去します。
お口の中の状態が最初の時と比べてどの程度改善しているのかを評価します。
歯茎まわりの深い歯周ポケットに歯石が入り込み完全に除去できず炎症が引かない場合は外科的に歯茎を切開して歯石を取り除きます。
それぞれの患者様の症状に応じて、定期的にご来院いただく間隔を決定いたします。
一般的に1ヶ月~半年に一度、定期検診にお越しいただきます。